研究課題/領域番号 |
16K00285
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヒューマンインタフェース・インタラクション
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研究機関 | 神奈川工科大学 |
研究代表者 |
坂内 祐一 神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (70622124)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 嗅覚 / クロスモダリティ / 順応 / 嗅覚ディスプレイ / 痛覚 / ベクション / 痛み / 辛味 / マルチモーダルインタフェース |
研究成果の概要 |
精密な香り提示可能な嗅覚ディスプレイを用いて、嗅覚と他感覚との相互作用を調べる研究を行った。香り刺激を連続的に与えると嗅覚順応が生じるため、香りを長く感じられる香りパルス射出法を用いて、嗅覚と痛覚およびベクションとの関連を調べる実験を行った。 前者の実験では痛み刺激として辛みを舌に提示し、香りなし条件と複数の香り提示条件との比較を行った結果、香り刺激による辛み知覚への影響は確認できなかった。また香り刺激を与えながらベクションを誘発させる映像をHMDで観察させる実験では、香りがベクション知覚へ与える影響は不明確であったが、ベクション刺激が香り知覚を増進する効果が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
香料の微量射出をコントロールできる嗅覚ディスプレイを用いて、嗅覚と辛み知覚、および嗅覚とベクション知覚との関係を調べた本研究は、嗅覚刺激量の定量化と嗅覚順応という従来の嗅覚の心理物理実験での問題点解決に一定の前進を見た。痛覚との関係では実験に使用した香りによる痛みの軽減効果は見られなかったが、ベクション刺激が香り知覚を推進する効果が確認された。このことは、発症前に嗅覚機能の減退が観測されるアルツハイマー・パーキンソン病の初期にベクション刺激を利用して嗅覚機能を向上させ症状を進展させない予防医療などへの応用が考えられる。
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