研究課題/領域番号 |
16K00293
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知能情報学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鶴岡 慶雅 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (50566362)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 自然言語理解 / 世界モデル / 推論 / 人工知能 |
研究成果の概要 |
本研究プロジェクトは、世界史や日本史といった歴史的事象に関するテキストを理解・解釈することのできる計算機システムを実現することを目的としている。それを実現するため、様々な歴史イベントを表現可能であり、自律的に時間発展する世界モデルを用いるというアプローチを提案した。具体的には、歴史的人物の地点間の移動を、隠れマルコフモデルによってモデル化し、EMアルゴリズムにより人物の移動経路を推定する。上記のアプローチの有効性を検証するため、日本語Wikipediaのテキストを利用して実験を行ったところ、提案手法によって人物の各地点における存在確率がある程度の精度で推定できることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在の自然言語処理に関する研究では、計算機による自然言語理解という問題に正面から取り組んでいる研究は多くない。自然言語理解という問題に対する既存のアプローチのほとんどは述語論理をベースとした知識表現や推論機構を用いており、「世界」に関する定量的な情報や、時間発展の現象を扱うことがきわめて難しいという問題がある。本研究では、隠れマルコフモデルを人物移動のモデルとして用いることで、歴史的人物の各地点における存在確率を定量的に推定することができることを示したという点で、世界のモデルに基づいて計算機がテキストを解釈し、意味に基いた推論を行うための基盤技術のひとつになることが期待される。
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