研究課題/領域番号 |
16K00467
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
図書館情報学・人文社会情報学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
水島 久光 東海大学, 文化社会学部, 教授 (30366075)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アジア太平洋戦争 / 戦争証言 / 番組分析 / 小型映画研究 / コミュニケーション実践 / 言語共同体 / ミクロストリア / 記録と記憶 / 記憶と記録 / 証言と語り部 / 映像アーカイブ / 被爆者 / 沖縄戦 / 歴史情報 / 戦時体験 / 証言と解釈 / 日常性バイアス / 1930年代 / 人道に対する罪 / アーカイブ / 戦争 / 記憶の伝承 / 証言 / 戦前の再定義 / 戦後意識 |
研究成果の概要 |
研究開始当初に設定した(A)「証言の収録」、(B)「放送番組の分析」、(C)「記録の発掘」、(D)「記憶の共有を図る実践」の4つのアプローチは次第に交わり、結果として「映像アーカイブ」(A~C)から学ぶべき要点として戦争被害の核心が「共同体の崩壊」にあるとの知見が得られた。そしてそれは(D)の世代間を結ぶコミュニケーションの指針を示すこととなった。その共同体の実現(再構築)に向けての歩みは、「罪の告白」と「赦し」の関係によって成立する。本研究はその基点として、「戦後第一世代」たる我々の責任を明確にし、ファシリテーションと、それを支える認識基盤としてのアーカイブのあるべき姿を示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
戦後75年が近づく中で、アジア太平洋戦争の体験者は次々と鬼籍に入り「証言が枯渇」していく一方で、技術の進化はアーカイブ装置を普及させている。この両動向の関係をしっかりとり結ぶことで、「記憶」と「記録」の相互作用をどのように作り出すかは喫緊の課題となっていた。本研究は、その点に一定の解答を示すに止まらず、いまだ定まらない戦後社会の評価、あるいは「あの戦争」体験の共有から出発した合意が揺らぐ中で、不安定化した政治状況に対して、社会史的事実認識を踏まえた発言を繰り出し、社会的なコミュニケーションを活性化するための基盤づくりを提言する社会的意義を有するものである。
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