研究課題/領域番号 |
16K00540
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
新村 信雄 茨城大学, フロンティア応用原子科学研究センター, 特命研究員 (50004453)
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研究期間 (年度) |
2016-10-21 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 放射性セシウム / 顆粒状セシウム / 溶解度 / 福島第一原発事故 / 炭化リター / 破砕試料 / 透析膜 / 熱安定性 / 福島県東京電力第一原子力発電所事故 / 非水溶性顆粒状 / 機械的安定性 / イメージングプレート / 顆粒状 / 非水溶性 / 放射性Cs / 経済的除染 / 福島原発事故 / 顆粒状放射性Cs / 顆粒状放射性Csの物性 / 顆粒状放射性Csの保管 / 環境放射線(能) / Cs137 |
研究成果の概要 |
福島第一原子力発電所(FDNPP)の事故による放射性セシウム(134Csと137Cs、Cs *)のほとんどは、顆粒状の水不溶性物質(G-Cs *と呼ばれる)として土壌や野山の植物に落下し、その地区の高い放射能レベルの原因となっている。 しかし、Cs *は野菜等を含む植物に吸収されていると報告されている。 つまり、水に不溶なG-Cs*は何らかの機構で水に可溶化していると考えられる。我々はG-Cs*の溶解度をフィルター法及び透析実験で測定し、併せて、G-Cs*の機械的強度、熱安定性などの物理的性質について議論した。また、この実験には炭化リターが有用であることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原発事故由来の放射性Cs(Cs*)は土壌、山林等に非水溶性顆粒状で存在することを、最初に見出した。しかし、それでは、Cs*が植物の根等から吸収されている事実を説明できない。顆粒状Cs*の実体を原子、原子核のミクロ構造の観点から非水溶性Cs*の水溶性への移行プロセスを理解しようとする実験手法は独創的である。これにより、植物がCs*を取り込む機構解明を原子分子レベルで行い、植物のCs*汚染低減手法開発に繋げられる。また、今後は、多量且つ濃縮されたCs*を確保しておくことが実験の成功の鍵となるが、そのための炭化リター作製という独創的研究手法を発展させることにも成功した。
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