研究課題/領域番号 |
16K00551
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
赤松 憲 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学研究所, チームリーダー (70360401)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | DNA損傷 / クラスタ―DNA損傷 / 蛍光共鳴エネルギー移動 / 重粒子線 / 電離放射線 / FRET(蛍光共鳴エネルギー移動) / イオンビーム / ラジカル消去能 / LET(線エネルギー付与) / クラスターDNA損傷 / FRET / 蛍光異方性 / DNA2本鎖切断末端 / Ku / チミングリコール / Alexa488 / クラスタ―DNA損傷 / ホモFRET / 塩基欠損部位 / クラスターDNA損傷 / 放射線 / DNA損傷 / FRET(フレット) / 量子ビーム |
研究成果の概要 |
放射線によって生成するDNA損傷の構造はその細胞内での修復性と関連するため、放射線リスク評価や医療応用の推進上極めて重要である。しかしながら、放射線の種類(線質)によってその構造がどのように異なるのか詳細が不明であった。申請者は、「ナノメートル定規」として知られている蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)法を用いて、DNA損傷の局在性(損傷のかたまり具合)を評価する方法の開発に成功し、それを用いることで線質間でDNA損傷の局在性が異なること、特に重粒子線と呼ばれる炭素イオン線等では局在化した損傷ができやすいことを実験的に明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放射線には様々な種類(線質)があり、線質によって周辺へのエネルギー付与の仕方が異なるため細胞内で生じるDNA損傷の構造も異なるといわれている。細胞はDNA損傷を修復する機能を有しているが、その構造によっては修復が困難な場合がある。したがって、どのようなDNA損傷が高リスクか、或いはがん細胞死の直接原因となるか明らかにする必要がある。申請者はDNAの局在性を評価する方法(FRET法)の開発に成功したが、これを用いることで炭素線などのエネルギー付与の大きい放射線で損傷が局在化しやすいことを明らかにした。これまで計算科学による予測にすぎなかった「DNA損傷局在化」のエビデンスを得ることができた。
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