研究課題/領域番号 |
16K00556
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 公益財団法人放射線影響研究所 |
研究代表者 |
濱崎 幹也 公益財団法人放射線影響研究所, 分子生物科学部, 研究員 (80443597)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 胎内被ばく / 造血幹細胞 / 転座型染色体異常 / 染色体異常 / 胎仔被ばく / 放射線感受性 |
研究成果の概要 |
我々はこれまでにマウス胎仔へのX線照射後に生まれた仔マウスが成体となった時点で、造血細胞に生じている転座型染色体異常の頻度を調べてきた。その結果成体時では被ばくの影響が残っていないことを報告してきた。本研究ではマウス胎仔造血細胞に生じた被ばくの影響がいつ消失するのかを調べる計画をたてた。その結果、造血幹(前駆)細胞集団では、胎内被ばく後2日(出生前)の時点では胎仔も母親と同様に被ばくによる転座を保持していることがわかったが、その転座は生後約2週までに観察されなくなるという結果を得た。また造血幹細胞レベルで詳細に調べるため、単一造血幹細胞由来コロニーの染色体核型を分析する方法を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1950年代に英国で行われた大規模な胎内被ばく後の小児がん疫学調査(オックスフォード小児がん疫学調査)では低線量(約10ミリグレイ)の胎内被ばくでも生後の小児がんのリスクは増大することを示したが、原爆胎内被爆者の疫学調査や動物胎仔を用いた発がん実験では必ずしもその結果が一致しないことから、胎児の放射線発がんへの感受性についてはまだ議論が続いている。本研究で示したような胎仔造血幹細胞の放射線感受性に関する結果等、胎児の基礎的な放射線生物応答に関する知見を多く蓄積することが胎内被ばく後の発がんリスクに関する議論の進展に重要であると考えている。
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