研究課題/領域番号 |
16K00575
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境影響評価
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
村瀬 香 名古屋市立大学, 大学院システム自然科学研究科, 准教授 (60396819)
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研究分担者 |
佐藤 俊幸 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (80242238)
奥田 圭 福島大学, 学内共同利用施設等, 特任助教 (90749665)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 被曝影響 / 統計モデル / 哺乳類 / 野生動物 / 統計モデリング / 集団構造解析 / ハプロタイプ / ベイズモデリング / 遺伝学 / フラグメント解析 |
研究成果の概要 |
チェルノブイリ原発事故の後、周辺の国々で先天性奇形が増加したとされる論文もあるが、2011年の福島原発事故後の日本ではどうだったのだろうか?原発事故前後の日本イノシシの遺伝子を解析した結果、原発周辺に限らない広範囲での影響が認められた。そこで我々は、対象を日本全国に広げ、原発事故前と後でヒトの先天性奇形の手術件数を比較する研究に着手した。事故前後を比較・解析したところ、停留精巣は原発事故後に13.4%の有意な増加が認められ、さらに、新生児および乳児における複雑心奇形の手術件数は、原発事故後に約14.2%の有意な増加が認められた。どちらも事故後に急増した後、高い水準のまま維持されていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の社会的意義は、ヒトを含めた哺乳類に対する福島第一原発事故の影響を明らかにすることで、予防医学や基礎医学への貢献、野生動物の保全、災害時の避難計画の立案等に寄与することである。福島県民健康管理調査では、他の地域と比較して、先天性奇形の数値に変化はないとされた。しかし、避難者が県外で先天性奇形児を出産したとすれば、数値は福島県では減少し、県外で上昇するはずであるが、この報告では避難者を考慮していない。本研究では、日本全国の病院を対象にして、原発事故前後のデータ比較を行い、複数の先天性奇形の手術件数が有意に増加していることを示した。
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