研究課題/領域番号 |
16K00612
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境材料・リサイクル
|
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
大渡 啓介 佐賀大学, 理工学部, 教授 (70243996)
|
研究協力者 |
黒岩 春乃
村上 浩
山本 真士
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | レアメタル回収 / 分子設計 / 未脱水和水 / カリックスアレーン誘導体 / 三脚状分子 / ジホスホン酸 / 金属資源リサイクル / イオン認識 / ホストゲスト化学 / 大環状化合物 / レアメタル分離 / 抽出機構 / 選択性 / 環境材料 / 分子認識 |
研究成果の概要 |
希少金属資源の回収剤開発の新たな概念として、金属イオンに水和し、抽出試薬による抽出後も残存する“未脱水和水”に着目し、“未脱水和水”と配位子との水素結合による相互作用を利用した抽出能や分離能向上を目指した。トリプロピル-モノ酢酸型およびテトラ酢酸型カリックス[4]アレーン誘導体によるリチウムとナトリウムの充填に伴う各種スペクトルや水分量の実験から、トリプロピル-モノ酢酸型誘導体では“未脱水和水”分子を配位したまま抽出が起こることで、異常なリチウム選択性が発現することが分かった。また、リン酸基を有する新規三脚状分子や水酸基を有するジホスホン酸を合成し、未脱水和水の抽出への関与について検討した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属資源に乏しく先端産業の盛んな日本にとって金属資源確保は重要であり、都市鉱山に関心が高まっているが、微量かつ数多くの金属資源があり、選択的に個々の金属を回収することは困難である。乾式や湿式の多くの技術が利用されているが容易ではない。本研究は湿式技術のうち、溶媒抽出試薬の新たな分子設計概念として、抽出された金属イオンに残る水分子と抽出試薬との水素結合に着目しており、この弱い相互作用を分子設計概念に組み込むことで、従来法では困難であった分離が見直される。本研究の結果によって見いだされた新たな分子設計の学術的意義によって、金属資源確保が容易になることは大きな社会的意義がある。
|