研究課題/領域番号 |
16K00625
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境リスク制御・評価
|
研究機関 | 城西大学 (2017-2018) 東海大学 (2016) |
研究代表者 |
畑中 朋美 城西大学, 薬学部, 教授 (10198749)
|
研究分担者 |
木村 穣 東海大学, 医学部, 教授 (10146706)
|
研究協力者 |
宮坂 宗男
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | シックハウス症候群 / フタル酸エステル / 皮膚内代謝 / 発症リスク評価法 / 有害化学物質 / 環境質定量化・予測 / 薬剤反応性 / 経皮暴露 |
研究成果の概要 |
シックハウス症候群(SHS)の原因物質であるフタル酸エステル(PE)経皮暴露による発症リスク評価法の確立を目的に、ヒト神経障害標的エステラーゼ(NTE)遺伝子導入マウスやヒト組織を用いて、皮膚内NTE活性が高いほどPEは代謝を受けやすく、経皮吸収量が増大することや、皮膚内NET活性は単核球中活性に相関することを示した。また、皮膚内総エステラーゼ活性に寄与するNTE以外の酵素の探索を行い、カルボキシルエステラーゼ2(CES2)は、エステル化合物への親和性が高く、表皮に局在し、分布量が大きく、かつその個体差も大きいことから、皮膚内CES2活性の予測がSHS発症リスク評価へ利用できることを示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シックハウス症候群(SHS)の原因物質が次々と指摘され、その防御対策も進んでいるにも拘らず、未だ多くの患者がその症状に苦しんでいる。本研究は原因物質の暴露経路として見落とされがちな経皮経路に着目し、原因物質の一つであるフタル酸エステルが皮膚内代謝活性に依存して経皮吸収されることを明らかとした。また、その皮膚内代謝を決定づける酵素を探索し、カルボキシルエステラーゼ2が候補酵素として見出された。今後、この酵素の多型や皮膚内分布量を血液検査等から推定できれば、シックハウス症候群の発症リスクを予測できる可能性がある。また、SHS発症を予防するための行動指針や新たな治療法確立の一助となると考えられる。
|