研究課題/領域番号 |
16K00634
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然共生システム
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小坂 康之 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 准教授 (70444487)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 水田稲作 / 植物多様性 / ラオス / 野生草本植物 / 水田植生 / 熱帯モンスーン林 / 水田開墾 / 生物多様性 |
研究成果の概要 |
ラオスの在来稲作水田には多様な草本植物が生育し、その多くは水田や周囲の湿地に特異的に生育していた。住民は水田草本植物を日常的に野菜として採集利用するほか、都市近郊ではシソクサ、ツボクサ、ドクダミを移植栽培していた。ラオスの在来稲作水田で草本植物の高い種多様性が維持される要因として、草本植物が水田環境に適応した生活史をもつこと、農薬使用や圃場整備が行われていないこと、イヌビエ類などの強害草の少ないこと、農作業によって侵略的外来植物の生育が妨げられること、北部の山地と南部の平野とで植生の異なることが考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アジアの棚田景観が世界農業遺産に登録されるなど、水田の多面的機能が再評価されている。水田生態系の主要構成要素である草本植生の研究も行われているが、日本の水田草本植物の起源地とされる大陸部アジアの事例はほとんど知られていなかった。本研究では、ラオスの在来稲作水田において、農耕活動のもとで多様な草本植物が生育し、それらは「雑草」として認識されるのではなく、野菜として日常的に採集利用され、さらに移植栽培される場合のあることを明らかにした。本研究の成果は、二次的自然の管理やドメスティケーションの分野に新しい知見をもたらすものである。
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