研究課題/領域番号 |
16K00638
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然共生システム
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
小関 右介 大妻女子大学, 家政学部, 准教授 (00513772)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 環境配慮型農法 / 環境保全型農法 / 稲田養魚 / 水田養魚 / 生態系機能 / 生態系サービス / 安定同位体比 / 物質フロー / 自然共生システム |
研究成果の概要 |
稲田養魚の高い生産性を支えるメカニズムを解明するため、炭素窒素安定同位体比を用いて水田内の有機物フローを評価した。養魚水田は慣行水田に比べて動物性有機物の供給が大きかった。この養魚水田の動物性有機物は、魚(フナ)のふんによってかなりの程度説明されたが、養魚飼料の食べ残しのほうがより大きな割合を占めた。フナの餌に占める天然餌料の割合は一定程度あるものの、養魚飼料の貢献のほうがより大きかった。以上のことから、養魚水田生態系内部の食物連鎖が土壌肥沃化に一定の役割を果たすことが示された一方、系外から投入される養魚飼料が土壌の栄養状態により大きく作用し、本農法の高い生産性をもたらしていることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、伝統的農法「稲田養魚」において、かつて「米魚両全」と評された高い単収の背後にある生態系プロセスを炭素窒素安定同位体を用いて調査し、魚が排泄するふんが有機肥料となり水稲の玄米生産に利用される「施肥効果」の過程を初めて科学的に明らかにした。米魚両全を支える生態系プロセスが明らかになったことで、今後稲田養魚を新たに自然共生型農法として位置付け、その普及推進を図っていくための科学的根拠が整備された。
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