研究課題/領域番号 |
16K00720
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
デザイン学
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研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
市原 恭代 工学院大学, 教育推進機構(公私立大学の部局等), 准教授 (10301813)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 色覚の多様性 / カラーユニバーサルデザイン / 色彩 / 色弱 / 赤緑先天色覚異常 / 色覚 / 1型2色覚 / 2型2色覚 / 4色覚 / カラーヴィジョン / 安全色、信号 / サイン / 色のデザイン / 1型2色覚 / 2型2色覚 / 色覚バリアフリー / color vision / 色彩環境 / 防災地図 |
研究実績の概要 |
色の誘目性とは「特に何を見ようという目的を持っていない人の目を引きやすい性質」のことを言う.色の誘目性は文章の「強調したい箇所」「重要な箇所」,または工場・鉱山・学校・病院などの事業者の案内,災害の防止,救急体制のための表示に利用されている.一般に暖色系の色相で誘目性が高く,寒色系の色相で誘目性が低い.しかし色弱者にとっては一般的な感覚で使われている誘目性の高い色で描かれた重要事項を見つけるのに時間がかかったり,見つけられなかったりすることもある.これまでの研究で色の発見にかかる時間を計測したものはほとんどない.
結果:P型被験者の赤や橙の発見に時間がかかっていることからC型被験者に比べ赤では7倍の時間がかかり,橙では4倍の時間がかかっていると言える. P型被験者から,橙は色が見えているのではなくその部分だけ図形がないように見えるとの声があった.そのため赤よりも橙の発見時間が早かったからと言って橙の誘目性が高いことにはならない.このことから単純に誘目性が高い色として橙を使うのはよくないだろう.すべての被験者にとって黄色は5秒以内に発見できていることから誘目性の高い色として有効に使うことができる. 本研究では,P型,D型およびC型被験者を対象に色刺激を発見できた時間を計測し,各被験者の結果を計測することで色覚少数派と色覚多数派の色の誘目性にどのくらいの差があるのかを比較した.その結果一般に誘目性が高いとされている赤ではC型被験者に対しP型被験者は7倍,橙では4倍の発見時間がかかった.これらから,色の誘目性をユニバーサルデザインに活かすには色覚少数派と色覚多数派との差が小さい緑や黄が有効になってくるといえる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
いままで赤に対する感度に大きな個人差があることは知られていたが、それがどのくらいの量の差(発見の早さ)につながるかは調べられていなかった。 今回は多くの色弱の被験者を得て、客観的な差を求めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
これからは、色覚の多様性が色彩感覚にどのような差を及ぼしているかを研究していきたい。AIが描く絵と違って、人間には個人個人で異なる感覚の違いがある。色に関する感受性の違いは色覚の研究であきらかになっているので、今後は色の感じ方の違いがどのように絵画、芸術に現れてくるのかを研究していく。
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