研究課題/領域番号 |
16K00779
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衣・住生活学
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
雨宮 敏子 お茶の水女子大学, 理系女性教育開発共同機構, 助教 (80750562)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 消臭 / 被服材料 / におい / エタンチオール / 媒染染色 / 銅 / 天然繊維 / 機能性繊維 / 綿 / 羊毛 |
研究成果の概要 |
本研究では,天然繊維を消臭機能の担体とし,媒染染色の手法を用いた簡易な調製条件で高い消臭性を示す消臭布の設計指針を得ることを目的とした.銅媒染染色綿布および羊毛布を調製し,先行研究で示唆されていた,悪臭物質モデルであるエタンチオールが銅の酸化分解作用により除去されることや銅の担持様式により異なる除去特性を示すことをふまえ,新たに,系の高湿度環境が除去速度を高めること,複合臭に対する効果としてアンモニア共存下でチオール除去が促進される条件があることを明らかにした.また、酸化分解よりも布への吸着による除去が優位に働く機構をもつ消臭布の開発も行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で調製し,悪臭物質の除去特性を追究した消臭布は,古来行われてきた媒染染色の手法を応用しており,特別な消臭成分やバインダーおよび技法は用いずに天然繊維に機能付与を行った点,それらの効果として悪臭物質の除去量だけでなく分解や吸着速度に着目し,機構の解明を行った点で学術的意義がある.また,実際の使用環境を考慮し,環境湿度の影響や複合臭に対する効果を明らかにしたことで,多様な使用環境に対応可能な高機能性消臭繊維の設計指針が得られ,衣住環境において誰もが関係する臭いに関する問題解決へ寄与する点で,社会的意義が深いといえる.
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