研究課題/領域番号 |
16K00794
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衣・住生活学
|
研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
黒石 いずみ 青山学院大学, 総合文化政策学部, 教授 (70341881)
|
研究協力者 |
ファーンスタイン マルシア , 教授
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 住宅政策 / 消費財化 / 冷戦期文化政治 / 米国住宅政策 / アメリカ的イメージ / 工業化住宅 / 公共住宅 / メディア / アメリカ化 / 文化政治 / 耐久消費財 / 構法とデザイン / 住宅計画と市場 / 欧米 / 住宅計画 / インテリア / 第二次世界大戦 / 国際比較 / 生活空間 / アメリカ住宅史 / 第二次世界大戦期の住政策 / 社会住宅思想 / 占領期住宅再建事業 / ハウスビューティフル / ケーススタディハウス / 小規模住宅のデザイン / インダストリアルデザイン / 住文化 / 社会福祉関係 / 建築史・意匠 |
研究成果の概要 |
本研究は戦後の日本の住宅概念の解体が、アメリカ消費文化や冷戦期の文化政治の影響による社会基盤としての役割の喪失・消費財化に起因すると考え、日米の40年代から60年代にかけての住宅政策、庶民住宅デザインと生活様式を比較し、その関係を原資料の分析や現地調査で考察した。 米国の住宅政策とデザイン調査では、戦時中からの複雑な社会要因のために住宅デザインのアメリカ的イメージが一貫して重要視され、技術との関係は時代毎に変化したのに対して、日本のそれはアメリカの冷戦期文化政治の影響を強く受け、住文化の独自性の問題は曖昧に調停されて、消費文化が生活改善の手段として肯定され工業化住宅のデザインもそれに同調した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
戦後の日本の住宅概念と生活様式の変化を、戦前から戦後にかけてのアメリカのそれと比較し、単なる西洋化・近代化ではなく冷戦期の文化政治の一部としてのアメリカ化であり、生活空間の消費財化であったことを原資料にあたって研究した。このようなアプローチは建築学・社会学ではこれまでなされておらず、空間の使い方を扱う生活デザインの視点と近年の戦後史研究の進展の成果でもある。研究の社会的意義は、住空間のイメージや技術の価値、社会基盤としての役割が、機能性や近代化のイメージだけでなく政治社会的要因で歴史的に形成されてきたことを明らかにし、自分自身の生活空間の基盤と価値判断を再考する手がかりとすることである。
|