研究課題/領域番号 |
16K00933
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 第一薬科大学 |
研究代表者 |
小山 進 第一薬科大学, 薬学部, 教授 (60461505)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ドパミン / レプチン / 肥満 / 腹側被蓋野 / 電気生理学 / 脳スライス標本 / 食報酬 / ドパミン受容体 / 食行動変容 / 過食 / 脳内報酬系 / 食行動 |
研究成果の概要 |
肥満の維持・増悪には、空腹―満腹感によらない食の報酬的側面が関与している。その機序として、脳内報酬系起始核である腹側被蓋野(ventral tegmental area: VTA)における神経伝達物質であるドパミンと脂肪細胞から分泌されるレプチンの相互作用の可能性が推測される。マウスを用いた電気生理学的実験から、以下の研究結果を得た。(1)レプチンはVTAドパミン神経を直接的に抑制すると同時に、ドパミン受容体機能を減弱させる。(2)高脂肪食負荷肥満マウスにおいては、レプチンの直接的抑制効果が減少する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肥満の維持・増悪には、空腹―満腹感によらない食の報酬的側面が関与している。ニコチンやアルコールなどの薬物依存にもみられる報酬的側面は、肥満治療を困難なものにしている一因である。抗肥満薬には有害事象のため使用中止となったものがある。胃のバイパス形成術も身体への侵襲を伴う。認知行動療法も治療動機の低い症例には効果的ではない。本研究で得られた肥満に伴う脳内報酬系ドパミン神経の興奮性の上昇は、ニコチンやアルコールなどの薬物依存形成時にも認められる現象である。従って、薬物依存治療に有効な方法の中には、脳内食報酬形成を阻害し、肥満に伴う食行動異常を是正する可能性を持つものがあると推測できる。
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