研究課題/領域番号 |
16K01013
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
菊池 聡 信州大学, 学術研究院人文科学系, 教授 (30262679)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 批判的思考 / 疑似科学 / 超常信奉 / 疑似科学信念 / 二重過程モデル / 科学教育 |
研究成果の概要 |
認知の二重過程をもとにした認知的経験論的自己理論によると、疑似科学信念は超常信奉の一種として、合理的な思考や科学知識の欠如によると想定されている。本研究では、この欠如モデルを見直し、疑似科学的思考と批判的思考の接点を見いだすことで、科学教育や批判的思考教育への応用可能性を探ることを目的とした。疑似科学信奉の規定因を明らかにするため、青少年を対象とした4回の調査・実験研究を実施し、疑似科学信念と直観的な処理過程の関連性が認められた。その一方で、一般的な超常信奉とは異なり、疑似科学信奉には、科学への好意や素朴な合理的思考過程と正の関連をもつ要素があることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
科学理論に対する信頼や科学的思考の重視は、現代の社会を形作る重要な共通基盤である。疑似科学は、科学の適切な理解を阻害するだけでなく、科学的根拠にもとづく意思決定をゆがめ、多くの社会問題を引き起こしている。この疑似科学と正当な科学を識別できる適切な科学リテラシーを育成する教育の必要性は高い。本研究では、従来、非合理的思考や科学的知識態度の欠如としてとらえられていた疑似科学に、正当な科学と共通する要素があることを明らかにした。これを手がかりとして、科学リテラシー教育や一般的な批判的思考教育に有効性の高い教材として、疑似科学が応用可能性を示すことができた。
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