研究課題/領域番号 |
16K01189
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化財科学・博物館学
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研究機関 | 公益財団法人元興寺文化財研究所 |
研究代表者 |
山田 卓司 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (30435903)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 文化財 / 洗浄 / ウルトラファインバブル / ナノバブル / 脱塩 / 保存処理 / 超微細気泡 / ファインバブル / マイクロバブル / 窒素 / 保管 |
研究成果の概要 |
気泡をナノサイズに小さくすることで通常の気泡と異なる特性を持つ超微細気泡(ナノバブル)を活用し、文化財の保存処理工程の改善を検討した。本研究では保存処理の工程として、石材や紙資料における洗浄や鉄製品の脱塩を対象とした。 予備実験により超微細気泡を含む水は、石材上の付着物を効率的に除去できた。同時に石材処理に伴う破片を用いて、文化財への短期的な影響が生じないことを確認した。石橋や石仏、古文書の洗浄作業を通して超微細気泡水を用いた文化財の洗浄工程に対する効率化を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
文化財表面に塵埃が蓄積し屋内でカビや虫糞、屋外でコケ類や地衣類が付着するため、水による洗浄作業を必要とする場合がある。一般的な高圧洗浄はぜい弱な文化財に使用できず、洗剤は残留するため使用できず、手作業の研磨除去が中心である。 本研究では、超微細気泡(ナノバブル)が文化財へ影響せず、表面付着物に対する洗浄効果を高めることを明らかにした。超微細気泡は、水の蒸発とともに消失し文化財への残存は考えにくく、気泡の小ささから微細な汚れへの浸透が可能であり、文化財の洗浄方法として最適な方法になり得る。
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