研究課題/領域番号 |
16K01196
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化財科学・博物館学
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
三谷 雅純 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 准教授 (20202343)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 生涯学習施設 / 情報アクセシビリティ / 高次脳機能障がい / 聴覚失認 / 災害情報 / 多感覚統合 / 公共放送 / 公共交通 / 高次脳機能 / 聴覚認知 / 情報アクセス / 視聴覚実験 / 高次脳機能障害 / 失語症 / 失認 / 災害放送 / 失語 / 緊急避難情報 / 視聴覚メディア |
研究成果の概要 |
高次脳機能障がいのため言語音を聞き取ることが苦手な人全般を、ここでは聴覚失認者と表現する。聴覚失認者が緊急災害放送を聞き取る方法を研究した。聴覚失認者は女性発話者が「リズムを強調した読み」をするとよく理解できた。しかし特定チャイム(NHK緊急地震速報の報知音)の付加は有効ではなかった。これとは別に多感覚統合の利用をマルティメディアDAISY形式で検討すると、聴覚失認者は文字と絵・写真の両方入ったものであれば理解できた。表情や姿勢が見える人の話はもっとも理解しやすかった。今後は聴覚失認者のさまざまなチャイムの注意喚起力を比較検討していく。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生涯学習施設をはじめとする公共空間では、高次脳機能障がい者、特に聴覚失認者には情報アクセシビリティに関する権利が十分に保障されてこなかった。この研究によって聴覚失認であるために失いがちだった生涯学習の機会を保障し、緊急放送においても不測の事態に備えることができる。成果はコミュニティ・レベルやマス・コミュニケーションにもおよぶことが予想でき、聴覚情報処理障がいや認知症など聴覚失認と類似の脳機能障害を持つ人にも大いに役立つだろう。あらゆる人の知的好奇心に応えようとするのが生涯学習施設のあるべき姿である。この研究は生涯学習施設を越えて将来のユニバーサル社会を実現する一助となるに違いない。
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