研究課題/領域番号 |
16K01217
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地理学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
水谷 瑞希 信州大学, 教育学部, 助教(特定雇用) (20630354)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ミズナラ / コナラ / ツキノワグマ / 豊凶 / マスティング / フェノロジー / クマ大量出没 / 野生動物管理 / 大量出没 / マイマイガ / 林学 / 植物 / 生態学 |
研究成果の概要 |
クマ出没予測技術の高度化を目的として,気象要因などからミズナラとコナラの豊凶を空間的に予測する方法を検討した。一般化線形混合モデルを用いた解析により,前年度の着果量と前年夏,当年の春,夏の気象要因が豊凶に影響を及ぼすことが示されたが,予測はコナラよりミズナラで当てはまりが良かった。結実を阻害する気象要因に着目して構築した回帰木モデルでは,中部日本でクマ大量出没が発生した年に,ミズナラがほぼ全域で作柄不良であったことが推定された。このことから気象要因を用いて,クマ大量出没年にみられるようなミズナラの広域的な作柄不良の発生を,豊凶モニタリングよりも早い夏期に予測することができると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本課題の目的は,クマ出没予測技術を高度化することである。2004年に発生した大規模なクマ大量出没を契機として,各地の自治体はクマ大量出没の予測を目的としたブナ科樹木の豊凶モニタリング調査を行ってきた。現在では秋期に,クマ出没傾向を予測できるようになりつつあるが,さらなる人身被害の軽減に向けて,より早期の豊凶予測技術の確立が期待されている。本課題により,クマ出没に影響するミズナラの豊凶を,実際の調査よりも早い段階で,気象要因を用いて予測できることが示された。これにより,クマ大量出没の発生をより早く予測できるようになることが期待される。
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