研究課題/領域番号 |
16K01311
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然災害科学・防災学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
長谷川 健 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 准教授 (00574196)
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研究分担者 |
岡田 誠 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 教授 (00250978)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 火山 / 噴火 / 古地磁気 / 地質学 / 編年学 / 火山灰 / 火砕流 / カルデラ / 年代測定 / 巨大噴火 / 古地磁気学 / 巨大同時噴火 / 国際比較研究 / 広域テフラ / 古地磁気方位 / 永年変化 |
研究成果の概要 |
東日本大震災や原発問題をきっかけに注目度が高まっていた巨大噴火(噴出量が10 km3以上の噴火)が、ある離れた2火山で同時あるいは連続して発生したと思われる事例(地層)が世界各地で観察できるため、それらの正否などを詳しく検証するのが本研究の目的である。国内外の5つの事例(地層)について、現地調査・試料採取と、試料の室内分析を行った結果、同時期噴火と認定できる事例はなく、いずれも数十年~数百年以上の間隔を経て巨大噴火が発生していたと結論できる。ただし1例については、時間を見積もる基準となる「地磁気極の変化速度」が早い時期の噴出物であることが分かり、数十年よりも短い間隔で発生した可能性が残る。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歴史上において、巨大噴火の目撃例自体がほとんどない。これまで地層だけを見て「同時巨大噴火」と指摘されていた事例について、はじめて定量的データを基に解析し、同イベントは地球上で一般的な事象ではないことを明らかにした。未知の噴火現象について、定量的な評価を与えたことは、防災対策などの社会的要請にも資する成果である。また、本研究で開発したこの定量法(すなわち、当時の地磁気方位の差と地磁気極の変化速度から経過時間を見積もる方法)は、巨大噴火に限らず火山灰全般に適用可能であり、今後、火山学、地質学、編年学などの学術分野の進展に大きく貢献しうるものである。
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