研究課題/領域番号 |
16K01315
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然災害科学・防災学
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
石崎 泰男 富山大学, 学術研究部都市デザイン学系, 教授 (20272891)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | プリニー式噴火 / 玄武岩質火砕物 / マグマ溜り / 火砕物密度 / 災害予測 / 男体火山 / 玄武岩質マグマ / 玄武岩質プリニー式噴火 / 火山 / 防災 |
研究成果の概要 |
男体火山で約3万年前に発生したプリニー式噴火は、噴火終盤に多量の高密度玄武岩質火砕物が噴出した特異な噴火であった。この噴火の噴出物(男体小川テフラNt-Og)について物質科学的解析を行い、噴火前のマグマ溜りが、デイサイトマグマ、安山岩マグマ、玄武岩マグマが上下に配置した層状マグマ溜りであったこと、各マグマが単一の親マグマから斑晶鉱物の除去と付加、地殻物質の同化により形成されたことが明らかになった。Nt-Ogのように高密度火砕物を多量に噴出したプリニー式噴火の例は他になく、同様の噴火が発生した場合、火口の風下側10 km内では甚大な人的被害が発生する可能性が高い。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本課題では、高密度火砕物噴出型玄武岩質プリニー式噴火というこれまで報告例のない特異な噴火様式の実態を、主に噴出物の地質学的・岩石学的解析から明らかにした。この噴火様式では、火口の 10 km 以上遠方でも粗大な高密度火砕物が噴煙から降下することから、国内外の玄武岩質活火山でのプリニー式噴火堆積物の見直しやハザードマップの再検討などの波及効果が予想される。また、本課題で着目した、火砕物密度という新たなパラメータを用いることにより、従来の噴火様式分類を見直すきっかけになる可能性もある。
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