研究課題/領域番号 |
16K01363
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生体医工学・生体材料学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
諸冨 桂子 熊本大学, パルスパワー科学研究所, 特別研究員 (80639435)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 癌治療 / ナノ秒高電圧パルス / 細胞死 / オートファジー / 免疫反応 / トランスグルタミナーゼ |
研究成果の概要 |
ナノ秒高電圧パルスは効率的に細胞死を誘導できる新手法として注目されている。本研究ではまずナノ秒高電圧パルスの生体作用メカニズムを解析したところ、ナノ秒高電圧パルスによって細胞内タンパク質の架橋が生じ、これが細胞毒性の一因であることを明らかにした。続いてパルス幅可変の発生装置を使用して、腫瘍を模した細胞凝集体であるスフェロイドに対してナノ秒高電圧パルスを作用させたところ、スフェロイド構造の崩壊と生存率の著しい低下を観察した。以上の結果は新しい癌治療法としてのナノ秒高電圧パルスの作用機序と有用性を示すものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本をはじめとする多くの国で癌が死因第一であり、その克服のために従来法とは異なる特徴を持つ新しい治療手段が求められている。ナノ秒高電圧パルスは作用強度に応じて細胞に様々な応答反応を誘発することができる物理的刺激であり、癌治療の新手法として期待されている。本研究ではナノ秒高電圧パルスが、放射線など癌治療に利用されている物理的手法とは大きく異なる作用メカニズムを持つことを明らかにしたことに学術的な意義がある。また癌治療の新手段としての特徴と可能性を明示したことで、癌治療におけるナノ秒高電圧パルスの実用化に向けたさらなる研究の発展につながるものといえる。
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