研究課題/領域番号 |
16K01395
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生体医工学・生体材料学
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研究機関 | 日本工業大学 |
研究代表者 |
佐野 健一 日本工業大学, 基幹工学部, 教授 (80321769)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ドラッグデリバリーシステム / コイルドコイル / 細胞内デリバリー / タンパク質工学 / ナノバイオ / 生体材料 / 生体分子 |
研究成果の概要 |
剛直で異方性の高い構造を基本骨格とする塩基性人工タンパク質CCPC 140は、極めて高い細胞透過能を示す。本研究から、CCPC 140の細胞への取り込みは、マクロピノサイトーシスに大きく依存することを示す結果が得られた。また、高い細胞透過活性に必要な構造異方性、すなわちアスペクト比は、4.5:1であることを明らかにした。 このCCPC 140とモデルタンパク質を融合したタンパク質の細胞内送達実験をおこなった。その結果、既知の細胞透過性ペプチドと比べ、60~80倍にも達するタンパク質の細胞内デリバリー活性を持つことがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究による基礎的な研究成果は、細胞の能動輸送(取り込み)において、輸送する分子の表面電荷と構造が及ぼす影響について定量的なデータを提供することができた。すなわち、高い細胞透過活性に必要な分子の形を明確にすることに成功した。 また応用面では、本成果と今後の研究の進展によって、タンパク質製剤の細胞内薬物送達システムの実現が期待できる。これまでのタンパク質製剤は、がん細胞表面の膜タンパク質などをターゲットとしてきたが、ターゲットを一気に細胞内のタンパク質・核酸に広げることができると考えられる。これによって、これまで治療が困難であった難病の克服や創薬コストの低減などが期待できる。
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