研究課題/領域番号 |
16K01399
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生体医工学・生体材料学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
加藤 徳剛 明治大学, 理工学部, 専任教授 (90329110)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 細胞膜 / 生体材料 / 多光子励起顕微鏡 / 微粒子 / 薬物送達システム / エンドサイトーシス |
研究成果の概要 |
HeLa細胞を用いて、粒径1μmの粒子の内在化経路を明らかにした。主な経路は、粒子の表面状態で異なり、PEG化粒子は、マクロピノサイトーシス(MPC)により、表面電荷が正のカチオン性粒子は、細胞膜を貫通することにより細胞内移行した。カチオン性粒子を内在化した細胞の細胞膜が損傷していたので、カチオン性粒子は細胞膜を静電吸着したまま細胞内移行することが示唆された。膜を損傷しないPEG化粒子は内在化効率が悪いが、粒径を小さくすると、効率改善が見込まれた。そして、MPCを利用した細胞内送達の可能性を示した。さらに、多光子励起顕微鏡を用いることで、従来よりも高感度な膜損傷試験が可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
粒子の内在化経路の解明は、ドラッグキャリアを用いた薬物送達システムの開発に貢献できる。PEG化粒子の多くが腫瘍細胞に特徴的なマクロピノサイトーシスにより取り込まれることが明らかになったため、腫瘍細胞への薬物送達システムの開発に貢献できる。また、粒子の表面状態で細胞毒性が異なることを明らかにしたので、低毒性のドラッグキャリアの設計の指針を与える。さらに、従来法では検出できない僅かな細胞膜の乱れを検出する方法を開発したので、これまで見過ごされてきた膜損傷機構や修復機構などを発見できる可能性を秘めており、本研究で得られた成果は、薬物送達システムへの応用だけでなく、基礎生命科学への貢献も可能である。
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