研究課題/領域番号 |
16K01501
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
砂原 伸行 金沢大学, 保健学系, 准教授 (30624613)
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研究分担者 |
能登谷 晶子 京都先端科学大学, 健康医療学部, 教授 (30262570)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 音の方向感認知 / 視線走査 / 後方空間 / 前方空間 / 半側空間無視 / 音源定位 / 空間性注意 / 感覚モダリティ / 聴覚刺激 / 眼球運動 / 高齢者 / リハビリテーション / 音像定位 / 加齢 |
研究成果の概要 |
本研究では音の方向感認知能力の評価のためのシステムを開発し,高齢者,脳損傷者に適応して,特に半側空間無視例の音の感認知能力の特徴について明らかにした.具体的には音源定位課題では,前方空間で左右両端(左右72°),後方空間では左端(左72°)の音源で音の方向感認知の障害が明らかとなり,半側空間無視の聴覚無視症状を確認することが出来た.視線走査を併せて実施した課題では,左への視線移動が欠如したり,どの音源に対しても正中近傍に視線が停留したりする点などの特徴がみられた.また半側空間無視が改善した時期においても,視覚刺激への探索範囲の狭窄や聴覚刺激での音源定位が困難である例が観察された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
音源定位課題の結果から,前方空間の両端,後方空間の左端で音の方向感認知の障害が明らかとなり,半側空間無視例では聴覚的無視症状が前方,後方の両空間で存在することが確認された.また視線走査を併せた検討から,無視が改善した時期においても視覚刺激への探索範囲の狭窄や聴覚刺激による音源定位が困難である例が観察され,感覚モダリティにより経過が異なることが示唆された.すなわち半側空間無視例のリハビリテーションにおいて後方空間への配慮の必要性,半側空間無視が消失した後も聴覚的無視が残存する可能性が示唆され,これらの点が介入の際の留意点として明らかになったことは臨床上意義深いと考えられる.
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