研究課題/領域番号 |
16K01652
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
スポーツ科学
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
鈴木 明哲 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70252947)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 戦後 / オーストリア / ユダヤ人 / スポーツ / スポーツクラブ / ハコア・ウィーン / 歴史的研究 / スポーツ史 / 1945年 / ナチス期 / 強制収容所 / 反ユダヤ主義 |
研究成果の概要 |
本研究はウィーンのユダヤ博物館付設図書館やオーストリア抵抗資料館のパーソナル文書を使い、第二次大戦後、オーストリアにおけるユダヤ人スポーツクラブやそのスポーツ活動の復興過程を分析した。特に本研究では、戦後のユダヤ人スポーツクラブの理解には、ナチ政権下における彼らの運命を明確にする必要があるという視点を重視した。明らかになった結果は以下のようである。彼らのスポーツクラブの復興は、ウィーン市民の中に「反ユダヤ主義」的感情が渦巻く中での厳しい作業であった。そして彼らのスポーツ復興は、そのほとんどがナチスの強制収容所からの生還者たちによって支えられていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、これまで注目されてこなかった第二次大戦後のユダヤ人スポーツクラブの復興をオーストリアの事例を取り上げて明らかにしたことにある。国際学会では本研究に啓発されて、次にはドイツをフィールドとした事例研究を試み、比較考察しながら新しい成果を蓄積していこうとする動きが見え始めている。このような新たな研究動向を創出したところにも本研究の学術的意義がある。本研究は、歴史資料の発掘、調査を主体とする基礎的研究であることから、直接的な社会的意義を主張することは難しいが、あえてあげるとすれば、それは人間にとってのスポーツの意味や価値を考える一助を付与したことにあると思われる。
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