研究課題/領域番号 |
16K01872
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
子ども学(子ども環境学)
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
酒井 久美子 大分大学, 医学部, 助教 (60225753)
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研究分担者 |
花田 礼子 大分大学, 医学部, 教授 (00343707)
千葉 政一 大分大学, 医学部, 准教授 (20457633)
酒井 謙二 九州大学, 農学研究院, 教授 (50205704)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 脳 / 子ども / 安息香酸 / 亜鉛 / メタボローム解析 / 学習・記憶 / 社会性 / 行動 / 学習 / オミクス統合解析 / メタボローム / トランスクリプトーム / 海馬 / バイオインフォマティクス / 学習障害 / n-3系脂肪酸 |
研究成果の概要 |
食品中に安定剤として使用されている安息香酸類を通常の食餌に添加してマウスを飼育した。それぞれのマウスで行動解析と脳海馬(学習や記憶を司る部位)のメタボローム解析を行なった。安息香酸群で、遺伝子の元になる核酸の代謝に異常が見られた。このマウスは学習効果は見られず、情緒不安定な行動を示した。また、亜鉛群のマウスは行動解析で、学習・記憶に優れ、社会性も向上していることが示された。亜鉛に関連したDNA発現やタンパク質の構造の安定化、酵素の活性発現の調節などにおいて、亜鉛が強く関わっていることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食品中に安定剤として使用されている安息香酸類の危険性は現在は問われていない。しかし、今回の結果から核酸合成に異常が見られたことは、安息香酸類の食品への添加に問題がある可能性を指摘する。今後は機序の解明や濃度依存性など、より詳細な検討を行うべきである。 また、同時に行った亜鉛量を通常より多め(過剰ではない)に与えたマウスは、行動解析を行ったところ、学習や記憶力が亢進し、社会性の向上が見られた。現在、ヒトでは、亜鉛摂取量の減少が問題となっており、特に妊婦、胎児、乳幼児での不足が指摘されている。今回の研究から、必要量よりも多めの亜鉛摂取が健全な子どもの心と体の発達に寄与する可能性を提言する。
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