研究課題/領域番号 |
16K01909
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物分子化学
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
上井 幸司 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (80347905)
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研究協力者 |
徳樂 清孝
林 貴史
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / アミロイドβ / ロスマリン酸 / 凝集阻害 / シソ / 構造活性相関 / 核磁気共鳴法 / タンパク凝集 / シソ科植物 / シソ科 / ドッキングシミュレーション / 活性発現の分子機構 / 脳神経疾患 / アルツハイマー / アミロイド / 生物活性物質 |
研究成果の概要 |
化学合成したロスマリン酸誘導体のアミロイドβ (Aβ)凝集阻害活性を微量ハイスループットスクリーニング(MSHTS) 法およびThT法による評価と,Aβと誘導体間のドッキングシミュレーションを行なった.その結果,高活性化合物の構造的特徴は,疎水性基とフェノール性水酸基を併せ持ち,一般的な中枢神経系に作用する薬物と近い疎水性を示した.また,2つの評価法から得られた結果の違いから,構造により活性発現機構が異なることが示唆されたため,生化学および分光学的手法により詳細な機能解析を行い,Aβ凝集段階の初期を抑制する化合物群と中程度の大きさの凝集対同士の凝集を抑制する化合物群に分類することができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルツハイマー病 (AD) の原因の一つである患者の脳内でのアミロイドβ(Aβ)タンパクの凝集・蓄積を強く阻害するアオジソの,主要な活性成分の一つであるロスマリン酸をもとにした様々な誘導体を合成し,その凝集阻害機構を検討した.その結果,ロスマリン酸誘導体の構造の違いにより,凝集体の中でも脳の神経細胞に対して強い毒性を示す可溶性オリゴマーの形成に影響することが明らかになった.ADの患者数は世界的に増加し続け,その克服が喫緊の課題となっているが,現状では対症療法しかなく,根本的な治療法が求められている.本研究で得られた新しい物質はADの予防や治療,またAD発症の原因研究に有用であると考えられる.
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