研究課題/領域番号 |
16K01911
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物分子化学
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
永井 宏史 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (50291026)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ハブクラゲ / 痛み / 構造決定 / ラン藻 / アプリシアトキシン / 単離 / 炎症 / 珪藻 / 海洋危険生物 / 刺胞動物 / 生体機能物質 |
研究成果の概要 |
海洋危険生物のなかで刺傷被害が激しく本邦では死亡症例も知られるハブクラゲを用いて研究を行った。ハブクラゲの単離した刺胞からの痛み惹起物質の探索を行った。現在、ハブクラゲの刺胞内に存在を見出した痛み惹起物質の精製法に検討を加えている。さらに、ハブクラゲ同様に炎症惹起物質の存在が知られている沖縄産のラン藻から細胞毒性などを指標として皮膚炎の原因となるアプリシアトキシンの類縁体化合物を探索した。その結果、複数の新規なアプリシアトキシン類縁体の単離ならびに構造決定に成功した。またこれらの生物活性についても評価を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は海洋危険生物がもつ痛み惹起物質の詳細を解明しようというもので、世界初の試みである。予備実験の結果、海洋危険生物であるハブクラゲの刺胞内に痛み惹起物質が少なくとも一つは存在することを確認できた。また、本化合物はLC-MSの結果から既知の痛み惹起物質とは一致しなかった。さらに、痛みを伴う刺傷を引き起こす多種多様な海洋危険生物群の痛み惹起物質が単一とは考えにくいため、ハブクラゲ以外の危険生物についても痛み惹起物質の詳細を順次解明していく必要がある。新規な痛み惹起物質の解明は、その化合物を起点とした新たな痛み受容体の科学への展開など発展性を有する基盤的研究である。
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