研究課題/領域番号 |
16K02028
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
藤本 透子 国立民族学博物館, 人類文明誌研究部, 准教授 (10582653)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 伝統医療 / イスラーム / シャマニズム / 世界観 / 身体観 / 文化人類学 / カザフスタン / 中央アジア / 治療者 / カザフ |
研究成果の概要 |
カザフスタンを中心に伝統医療の展開を分析し、社会と宗教及び身体の関係について考察することを目的として文化人類学的調査を行った。その結果、牧畜生産物や薬草の利用、治療者への相談、聖地への参詣等が、病院での治療と併存していることがわかった。特にある種の心身の不調は治療者になる徴とみなされ、他者を癒すことでのみ統御できるとされる。また、聖者廟のみならず洞窟や泉への参詣をとおして病気快癒が祈願されている。これらの観念と実践は、病気や不調を抱えつつ生きる方策を示すものとして社会的に機能するが、近代医学をふまえた批判とイスラームの教義に反するという批判があり、議論が続いている構図が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中央アジア地域に対する理解を深める一環として、イスラーム実践としては問題視されることの多い治療者の活動や、病気快癒祈願のための参詣に着目して文化人類学的調査を行うことで、現代におけるシャマニズム的伝統とイスラームの関係の一端を明らかにした。また、近代医学に基づく治療と伝統医療が併存する状況のもとで地域社会の人々のあいだで行われている議論は、身体観と世界観に深く関わっていることが調査から示された。この研究はムスリムが多い地域の多角的理解につながると同時に、人が心身の不調や病気の経験を受け止め意味づけていく社会文化的過程の解明へ向けて意義をもつ。
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