研究課題/領域番号 |
16K02034
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ジェンダー
|
研究機関 | 青山学院女子短期大学 (2017-2019) 京都大学 (2016) |
研究代表者 |
辻本 登志子 青山学院女子短期大学, 現代教養学科, 助教 (50749851)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 移民女性 / 人身取引 / フィリピン人移民 / 韓国 / エンターテイナー / ジェンダー / 女性の移住 / 移民政策とホスト社会の役割 / ホスト社会における人身取引被害者支援の限界と課題 / フィリピン / フィリピン人女性エンターテイナー / 移住労働 / 性産業 / 被害者支援 / フィリピン人 / 移住女性 / 歌手 / 人身売買 |
研究成果の概要 |
本研究課題は,韓国の米軍基地周辺や港町における遊興施設で,歌手として稼働するフィリピン人女性の移住と人身取引に関して,ジェンダーを切り口に社会学的に分析したものである。韓国とフィリピンでの現地調査を通して,フィリピン人女性(男性)移民の送り出しや受け入れに関わる政府関係者や民間業者,そして両国のNGO関係者から聞き取りを行った。その結果,移住労働と人身取引の境界線は必ずしも明白ではなく,むしろ制度化された移住経路のなかで生じる人身取引について,超国家的なアプローチから明らかにすることができたと考える。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで,家族から独立して移住する女性たちに関する研究が蓄積されてきた。それに比して,違法な斡旋業者や人身取引の被害者になった移住女性たちの実態に関しては,詳細な調査研究や議論が未だ不足している。本研究課題では,被害者あるいは積極的な行為主体として二文法的に移住女性を捉える視点を克服するために,かの女らの語りを丁寧に分析し,またそれをより大きな社会構造の中に位置づけようと試みた。その結果,フィリピン人女性たちの移住労働への積極的な関りと人身取引の被害者という側面は相反するものではなく,かの女らの能動性が民間業者や雇用主によって悪用され,自己責任として転嫁されている事実について明らかにした。
|