研究課題/領域番号 |
16K02052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
加藤 秀一 明治学院大学, 社会学部, 教授 (00247149)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ジェンダー / 科学社会学 / 科学哲学 / ジェンダーと生物学 / 生物学 / 社会学 |
研究成果の概要 |
生物学的とジェンダー研究との相互理解を促進する試みは1970年代から繰り返し行われてきたが、現在においても極めて不十分な成果しか挙げ得ていないことが明らかになった。 本研究では、この膠着状態を乗り越えるために、両陣営が共に理解すべき理論的方向性を提示した。それは、一方が他方を包摂しうるという幻想を捨て、適切な役割分担をするという(一種の反自然主義的な)方向性である。そのためには、ヒト=人間の精神生活に特有の「規範性」に関する因果的説明と正当化という二つの文脈を区別することが肝要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、ヒト=人間を対象とする生物学および生命科学的研究が急速に進展し、社会的規範について自然主義的に還元する言説が増殖している。このことは、学術的言説よりも大衆的言説の方により顕著である。たとえば脳科学や進化心理学の成果を単純化し、既存の性差観念や性別役割規範を正当化するような言説がベストセラーリストに名を連ねることは珍しくはない。本研究はこのような現状に介入し、自然科学的言説と人文社会科学的言説(ジェンダー研究)が言い得ることと言い得ないこととを適切に腑分けすることによって、学術的領域における人間性の理解に資するとともに、政治的領域における平等の促進にも貢献することができる。
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