研究課題/領域番号 |
16K02113
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
池田 真治 富山大学, 学術研究部人文科学系, 准教授 (70634012)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 抽象 / 数理哲学史 / 初期近代哲学 / 17世紀 / ライプニッツ / スコラ哲学 / デカルト / 概念形成 / 初期近代 / 近世哲学 / 連続体 / 点 / 無限小 / 普遍数学 / 哲学史 / 原子論 / 抽象の問題 / 数学 / 哲学 / 虚構 / 空間論 / 普遍論争 |
研究成果の概要 |
本研究では、世界の具体的事物からいかにして心の抽象的対象が形成されるのかという抽象の問題を焦点に、初期近代ヨーロッパにおける数学と哲学の相互交流を解明することを目的とした。本研究を通じて、抽象の問題が初期近代において、数学と哲学が交錯する主要な主題として当時大きく議論されていたことを、その内容と文脈と共に明らかにできた。そこでは抽象の問題は、認識論、形而上学、論理学、および数学など各分野で専門的に論じられながらも、各哲学者において統一的に捉えられており、スコラのアリストテレス主義の伝統やデカルトの新しい哲学の受容と批判を通じて、ライプニッツにおいて発展的に議論された抽象の理論の系譜を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、数学と哲学の結節点となる抽象の問題を軸とすることによって、ライプニッツを中心とする初期近代ヨーロッパにおける数学と哲学の相互交流をより統一的な観点から示した。とりわけ、数学と哲学がまだ一体の知的活動として存在していた時代の文脈においては、数学史の文脈では表立って現れない哲学者の数学論に注目する必要性から、〈哲学史の中の数学〉にも注目することの意義を示した。また研究の過程で、より普遍的な学問論の観点から数学と哲学の関係を統一的に考察できることを見出した。こうして本研究は、専門分化する現代の科学と哲学の関係を反省するための研究基盤を抽象の問題に関する数理哲学史研究において示した。
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