研究課題/領域番号 |
16K02121
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 京都大学 (2017-2018) 大阪大学 (2016) |
研究代表者 |
篠原 雅武 京都大学, 人文科学研究所, 非常勤講師 (10636335)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 公共空間 / 人新世 / ティモシー・モートン / 新しいエコロジー思想 / 共存空間 / 隙間空間 / 人間の条件 / 人新世の哲学 / 共存空間論 / ツリーとリゾーム / 空間哲学 / エコロジー思想 / 建築家との対話 / 哲学 / 建築の哲学 / エコゾフィー |
研究成果の概要 |
本研究は、建築・アートの成果の鑑賞および作家との対話のなかで、空間の哲学的な概念を、哲学外の創造活動の領域で共有可能なものとして明確にすることを試みた。さらにそこでは、人間生活の条件を、私たち人間もまた人間ならざるものないしは惑星的なものと連関する広大な空間として概念化することを試みた。これは、人間存在の空間性に関わる哲学的な考察を、現代のエコロジカルな危機の状況において拡張していく試みであった。主要な成果は二冊の本『複数性のエコロジー』(以文社)『人新世の哲学』(人文書院)である。前者ではティモシー・モートンのエコロジー哲学を論じ、後者では人新世における哲学の可能性を論じた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究の成果として、『複数性のエコロジー』(以文社、2016)と『人新世の哲学』(人文書院、2018)を刊行した。前者は、哲学での重要概念である「空間」を論じることの現代的意義を、現代の新しいエコロジー思想との関連で明確化し、建築家・アーティストなどに広く読まれ、実作に影響を及ぼしている。後者は、エコロジー思想の理解を進めるなか、地球科学・地質学で提唱されている「人新世」との関連で空間の哲学を試みることが可能であるという仮説のもとで書かれたが、同じく建築家・アーティストだけでなく工学の人にも広く読まれ、新しい哲学の萌芽的成果として広く認められている。
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