研究課題/領域番号 |
16K02122
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
入谷 秀一 龍谷大学, 文学部, 准教授 (00580656)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 批判理論 / フェミニズム / アドルノ / セクシャリティ / ナラティブ / 身体性 / エロス / 精神分析 / 弁証法 / 語り / 苦悩 / バイオグラフィー / 性愛 / 世代 / 1960年代 / 社会の男性化ないし女性化 / 女性的なもの / 脱自然化 / ハーバーマス / ホネット / 心理学 / コーネル / 想像力 / ポルノグラフィー / 哲学 / フランクフルト学派 |
研究成果の概要 |
批判理論、あるいはフランクフルト学派という名で知られるドイツの哲学者・知識人グループの活動を、フェミニズムというフィールドから論ずる動向は、欧米では盛んであるが、日本では殆ど注目されていない。本研究はこの動向を包括的に調査し、論争の見取り図を作成するのみならず、批判理論の弱点やアクチュアリティを析出した。プロジェクトが明らかにしたのは、批判理論とフェミニズム理論との生産的な交わりは次の三点に集約しうる、ということである。つまりそれは、精神分析的アプローチ、身体性への着目、そして語りの実践である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ハーバーマス以降の批判理論の流れにおいては、討議の手続きや合意のための状況整理など、形式的な議論が先行し、批判理論が当初もっていた社会批判という実質が失われつつある。他方で主に(ドイツではなく)英米圏では、主としてフェミニストやフェミニスト系の精神分析家によって、批判理論の生産的な継承が試みられている。彼女らは、まさに社会を生きる個人の痛みやその(身体的な)表現につきそう、というアドルノ以来の課題を、フェミニストならではの視点から捉えなおそうとしている。本プロジェクトはこうした試みをマッピングすることで、見取り図が不透明になりつつある批判理論の未来に、一定の見通しを付与するものである。
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