研究課題/領域番号 |
16K02136
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
松本 俊吉 東海大学, 現代教養センター, 教授 (00276784)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 適応主義 / 進化心理学 / 進化的機能分析 / 自然選択 / リバースエンジニアリング / 発見法 / 心的メカニズム / 前進的・演繹的推論 / 機能主義 / 構造主義 / 動物行動学 / エソロジー / ティンバーゲン / 4つの問い / 社会生物学 / モジュール集合体仮説 / 適応課題 / 前向き推論 |
研究成果の概要 |
この三年間は出版された業績こそないが、「進化的機能分析」という進化心理学の方法論の検証という当初の研究目的をかなり深化させることができた。初年度は関連文献を広範に渉猟し、次年度は「進化的機能分析は検証できない前提に立脚しているから脆弱である」という批判に対する、「進化的機能分析の役割はテスト可能な仮説を導く発見法なのだから、その論理的整合性は問われない」という進化心理学者の応答が、社会生物学に対する方法論的優位性を確保するというパイオニアたちの当初の目的の放棄という代償の上に成立するものであることを明らかにし、最終年度はこの問題を適応的説明と非適応的説明との両立可能性という文脈で問い直した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
欧米の生物学・心理学・科学哲学界においては、進化心理学の方法論をめぐる原理的な論争には相当の蓄積があるが、本邦では、進化心理学の紹介やそのパラダイムの無条件の受容に基づいた経験的研究はあっても、その方法論に関する原理的研究はこれまでほぼ皆無であった。本研究は、「科学的であるとはいかなることか」という次元から進化心理学の基礎を問い直すことにより、こうしたわが国の言論界の潮流に一石を投じうるものである。幸い本研究に引き続き再び三年間に渡り、ほぼ同一の研究テーマで基盤研究(C)の助成を受けられることになったので、上記のまだ出版に至っていない着眼点を、一刻も早く公開できるよう努めていく所存である。
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