研究課題/領域番号 |
16K02139
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 早稲田大学 (2018-2020) 東洋大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
辻内 宣博 早稲田大学, 商学学術院, 准教授 (50645893)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 認識理論 / 知識論 / 魂論 / 後期スコラ哲学 / 感情の理論 / 意志における感情 / 倫理学 / 心の哲学 / 知性認識 / 感覚知覚 / 感覚認識 / 哲学 / 西洋中世哲学史 / 認識論 |
研究成果の概要 |
本研究では,ドゥンス・スコトゥス,オッカムのウィリアム,ジャン・ビュリダン,ニコール・オレームという代表的な14世紀のスコラ学者たちの認識理論がもつさまざまな局面に焦点を当てて,その構造分析を行った。その結果,14世紀の認識理論の特徴として,以下の二点が析出された。(1)物事の普遍的な側面に着目する「全体論的哲学」が,物事の個別的な側面に着目する「個体論的哲学」へと根本的に変容した。(2)アリストテレス主義的な枠組みの中で構築されていた認識理論の在り方が,その枠組みを拡張して超えていこうとしていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中世スコラ学における14世紀の特殊性を指摘する研究書は,近年徐々に増えつつあるが,個別的な論文において各神学者や哲学者の個別的論点として指摘されることが多い。しかし,本研究は,14世紀の代表的な神学者と哲学者を,認識理論という一つのテーマの下で大局的な歴史的視点から分析した点に,学術的な意義があると考えられる。他方で,14世紀の認識理論が非常に複層的で多面的な理論的枠組みを生み出していることを提示したことは,一般に理解されている中世スコラ哲学への平板的な見方に対して一石を投じるという意味で,社会的意義が見出される。
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