研究課題/領域番号 |
16K02140
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
安孫子 信 法政大学, 文学部, 教授 (70212537)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 西周 / 哲学 / 実証哲学 / オーギュスト・コント / 社会学 / 日本哲学 / 実証主義 / 訳語「哲学」 / 科学史 / 日本の近代化 / 大森荘蔵 / 心理学 / 論理実証主義 / 生物学の哲学 / 歴史の哲学 / 思想史 |
研究成果の概要 |
「哲学」という語そのものを創案しつつ、西洋哲学を日本に始めて導入した西周の仕事の意味は、彼がまさに「哲学」で意味しようとしたことに依存する。西はオランダで出会い学んだ、当時隆盛の実証哲学、とりわけオーギュスト・コントの実証哲学を受け入れ、コントの意味での「哲学」を日本に導入しようとした。すなわちそれは、形而上学的哲学ではなく、それ自身が科学である実証的哲学であった。しかもその際に、西はコント以上に実証的であろうとしたのであって、諸科学を科学的に統一する場所を、コント自身が創設した社会学にではなく、むしろ生理学・心理学に求めた。本研究の何よりの成果は、西の「哲学」のこうした全体像の解明である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「哲学」という語を作り、まさにその名によって、西洋哲学を日本に始めて導入した西周の哲学の仕事の意味を、彼が依拠したコント哲学との徹底的な比較研究を通して、とくにコントに従った面と、コントに従わなかった面の二面で、明らかにした。西周が構想し手がけた哲学は文字通りの実証哲学であって、日本の哲学がまさにここを出発点としてその後の歩みを行っていれば、哲学の日本における位置も役割も、かなり違ったものになったはずなのである。
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