研究課題/領域番号 |
16K02142
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
|
研究機関 | 東京女子医科大学 (2018) 東京工科大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
吉武 久美子 東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (90468215)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 倫理的合意形成 / ファシリテーション / 倫理コンサルテーション / 倫理リスク / 合意形成 / 看護師の能力 / コンサルテーション / 意思決定 / 倫理 |
研究成果の概要 |
本研究は、倫理コンサルテーションへの依頼前に行われる話し合いのファシリテーションの価値構造を明らかにした。主な成果は次の3点である。1)ファシリテータが大切にしている価値は、「倫理リスク」の状況、すなわち、明らかに倫理的問題はないが、何か倫理的におかしいと気づいている状況に遭遇したとき、倫理的問題発生の予防につなげることが大切であるということ、2)ファシリテーションの重要な点として時間と空間の視点から明らかにしたこと、3)ファシリテーション役を担う看護師に求められる能力は、コミュニケーション技術、倫理リスクへの対応、話し合いで明らかになった新しい価値を日々の実践につなげることであった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果の意義は、倫理コンサルテーションに依頼される前の話し合いで必要とされるファシリテーションについて、医療の倫理的合意形成の観点から明らかにできたことである。倫理的問題の発生後に問題解決の方策を検討することは重要であるが、問題発生以前の段階で、倫理的な気づきがあった状況を「倫理リスク」という概念で捉えたことで、それに付随するタイムリーな行動の必要性についても示すことができた。本研究は、医療現場で倫理にかかわる話し合いやコミュニケーション、ファシリテーションのあり方が、国内外で模索されているなか、倫理的問題発生予防という視点からファシリテータの役割を示すことができたのは意義が大きい。
|