研究課題/領域番号 |
16K02162
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国哲学・印度哲学・仏教学
|
研究機関 | 北九州工業高等専門学校 |
研究代表者 |
安部 力 北九州工業高等専門学校, 生産デザイン工学科, 教授 (60435477)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | キリスト教思想 / イエズス会士 / マテオ・リッチ / 天主教 / 台湾 / 利瑪竇 / 典礼問題 / キリスト教 / 規矩 |
研究成果の概要 |
本件は、16世紀末に東アジアに到来したカトリック・キリスト教の修道会であるイエズス会宣教師の中国における活動に焦点を当てている。彼らは「西洋文化」を「東アジア」にもたらし、またそれらを理解、浸透させるために様々な方策を講じた。その代表的な方針がマテオ・リッチ(利瑪竇)による「利瑪竇的規矩」と呼ばれる、「現地文化への適応」方針である。本件が扱うこの「利瑪竇的規矩」は、東洋と西洋の文化が本格的に「衝突・融合」した先駆的例として、これまでにも様々に取り扱われてきたが、「異文化理解」のあり方と内実を歴史文献(特にリッチの書簡集)に即して明らかにする、という特徴と価値を有している。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本件の学術的意義は、「異文化理解」を歴史的文脈の中で、歴史資料に即して明らかにする、という点にある。特に16世紀に東アジアに到来したキリスト教イエズス会士達は、「西洋文明・西洋的価値観」の体現者であった。中南米などでは「侵略的植民地化」と一体的に布教活動を行ったと見なされているが、東アジア地域では「現地文化の尊重」を主眼とし、更に「現地文化との適応方針」を布教方針としていた。これは最終的には8世紀中国においては、イエズス会士の国外追放とヨーロッパでのイエズス会の解散、という形に帰結するが、彼らが残した異文化との理解適応への努力は現代においてこそ歴史的価値を有するものでもある。
|