研究課題/領域番号 |
16K02164
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国哲学・印度哲学・仏教学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
西村 直子 東北大学, 文学研究科, 准教授 (90372284)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | ヴェーダ / ヤジュルヴェーダ / マントラ / ヴェーダ祭式 / ブラーフマナ / ヴェーダ文献 / 古代インド / 印欧語比較言語学 / ヴェーダ学 |
研究成果の概要 |
ヴェーダ祭式文献の成立は,紀元前1200年頃まで遡ると考えられる。宗教,思想の歴史はもとより,当時の人々が如何に世界を理解し,共同体の維持,拡大を図り,異部族との交渉,共存或いは衝突に臨んだか,という人類社会の展開をも辿りうる,世界最古の資料の一つである。本研究では,その中のヤジュルヴェーダ諸学派が伝えるマントラ(祭詞,祝詞。紀元前1000頃)を取り上げた。当派は他の三ヴェーダ学派に先駆けて祭式整備を意図した文献編纂に着手し,精緻な神学議論の基盤を築いたと考えられる。その過程と各派の影響関係及び独自性とを解明する為の出発点となる地検の提示を目指し,最古層に当たるマントラ集の訳注研究を行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マントラに基づく祭式研究は,1920年代に学界を主導したCalandがその必要性を主張し,諸先学の共通認識とされながらも,4分の3世紀を経るまで課題として残されたままであった。近年,本邦の若手研究者による研究の中にマントラを扱った成果が見られるようになったが,その端緒となったのは申請者の博士論文である。ヤジュルヴェーダのマントラ及びブラーフマナ研究は,インドの宗教的伝統を通時的に論じる上で必須であり,また現代における宗教や社会の在り方を原初の姿から解明する手がかりにも富む。本邦がヴェーダ研究の世界的拠点となりうる可能性も潜在的に高く,本研究成果はその実現に寄与しうるものと自負している。
|