研究課題/領域番号 |
16K02167
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国哲学・印度哲学・仏教学
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研究機関 | 京都大学 (2017-2018) 大阪大学 (2016) |
研究代表者 |
天野 恭子 京都大学, 白眉センター, 特定准教授 (80343250)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 古代インド / ヴェーダ / 祭式 / マイトラーヤニー・サンヒター / 原典校訂 / 写本 / 願望祭 / 言語層 / 文体分析 / バラモン教 / ヴェーダ文献 / ヴェーダ語 |
研究成果の概要 |
古代インドの祭式文献であるマイトラーヤニー・サンヒター(紀元前800年頃成立)は、最初に原典が1881‐86年に出版されて後、同文献そのものの研究としてはほとんどなされてこなかった。研究代表者は一部分に関して世界初となる翻訳(ドイツ語訳)を2009年に出版したが、それに続く研究として、本課題において新校訂本の作成と未訳部分の翻訳に取り組んだ。新発見の写本資料をM. Witzel教授より提供され、写本の読解と批判校訂を行い、全4巻のうち第1巻の校訂本を作成した。伝承と写本の表記の問題を考察し、校訂本の序文とした。祭式と言語の考察を深め、文献成立背景となるヴェーダ期社会について研究成果を発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
古代インドの文献の中には、聖典としてよく知られているものであっても、研究(原典の校訂や現代語訳)が十分になされていないものがある。本研究の対象であるマイトラーヤニー・サンヒターはそのうちの一つであり、研究が最も待ち望まれているものであった。本研究により、同文献が広く読まれることができるようになり、古代インドの社会についての理解も深まる。古代において、社会の中心であったバラモン文化が、すでに異文化的な思想や儀礼を取り入れていたことは、本研究による特に重要な発見である。 マイトラーヤニー・サンヒターの口頭伝承は現地インドにおいてほとんど消滅しており、文化保存の観点からも本研究の意義は大きい。
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