研究課題/領域番号 |
16K02204
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
飯野 和夫 名古屋大学, 人文学研究科, 名誉教授 (30212715)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 感覚論 / コンディヤック / フーコー / ボネ / 観念学 / 記号 / 表象 / デリダ |
研究成果の概要 |
本研究ではまず、コンディヤックの主に後期思想を現代の視点から捉え返し、その現代的意義を探ろうとした。具体的には、ミシェル・フーコーによる彼への言及を参考にしつつ、主に彼の後期著作である『文法』、『論理学』を検討した。彼はこれらの著作で言語論、分析理論、認識論を展開したが、それらはフランス17-18世紀(古典主義時代)の知のあり方の典型例と見なされうる。彼の分析理論や認識論は、さらに、19世紀の「臨床医学に対して認識論のモデルの役目を果たし」(フーコー)もした。本研究では、また、次世代のカバニスやデステュット・ド・トラシが、彼の思想を批判し補いながら、いわゆる「観念学」を展開したさまも検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感覚論哲学の主導者コンディヤックについて、報告者はすでに、主に1740年代から60年代初めに至る時期の著作を研究してきた。本研究では、1770年代以降に出版されたコンディヤックの後期の著作を主に検討し、また、この研究をフーコーら現代の哲学者の思考との関連において行った。こうした研究は世界を見てもあまり例を見ない。また、報告者は以前より、もう一人の感覚論者ボネの研究も行い、本研究の一環としても、ボネの著作の翻訳出版を手がけた。次世代の観念学派の研究にも着手した。さらに、研究成果をフランス語によって国際的に発信することも行った。本研究はわが国の感覚論哲学研究を大きく広げるものである。
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