研究課題/領域番号 |
16K02216
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 静岡県立大学 (2019) 一橋大学 (2018) 津田塾大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
浜 由樹子 静岡県立大学, 国際関係学部, 准教授 (10398729)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ネオ・ユーラシア主義 / ユーラシア主義 / ロシア / アイデンティティ / 地政学 / イデオロギー / ロシア政治思想 / ロシア現代思想 / ロシア外交 / 思想史 / 国際関係学 / ロシア研究 / 冷戦史 |
研究成果の概要 |
国家の消滅、体制転換、冷戦の終焉という多重変動を短期間に経験した1990年代のロシアで、ロシアを(ヨーロッパの国家ではなく)ユーラシアの国家として位置付ける思想、「ユーラシア主義」が注目を集めた。本研究は、これが従来言われてきたようなロシア・ナショナリズムの要素だけではなく、90年代の激動を反映しつつ、行き過ぎた新自由主義への批判や、プラグマティックなアジア(特に中国)との関係強化を正統化する機能を負ってきたことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
メディアや時事評論ではしばしば、欧米と一線を画すロシアを危険視する言説を目にする。その行動の背後にある思想や社会的背景を説明することなく、旧「西側」に同調しないロシアをただ非難する言説は冷戦期のマインド・セットをそのまま継承しているようにも思えるが、冷戦を知らない若い世代にも無批判に共有されていることを教育現場でも痛感する。「ユーラシアの国家」として欧米に従属することを拒み、新自由主義的経済原理や単一モデル的な「民主主義」を批判する思想がなぜ生まれ、支持を集めたかを理解することは、現代の国際政治における「遠い隣国」に対する理解を深める一助となる。
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