研究課題/領域番号 |
16K02226
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 津山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
稲田 知己 津山工業高等専門学校, 総合理工学科, 教授 (70221778)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ドイツ思想史 / ハイデガー / ベンヤミン / ゲオルゲ派 / 詩 / 秘められたドイツ / ヘルダーリン / 新歴史主義 / 思想史 / 文学史 |
研究成果の概要 |
20世紀前半のドイツ思想史を構想するとき、哲学の最深部を暗黙のうちに規定しながら、かえって哲学的言説の内部では明示しえない「哲学の外部」があることに気づく。それが、「詩」であり、当時はヘルダーリンがとりわけ重要だった。この点を、ユダヤ系のベンヤミンを参照軸としながら、ハイデガーにおいて検証したのが、本研究である。 本研究は新歴史主義的な研究方法を採用した。すなわち本研究は、ゲオルゲ・クライスによる「ヘルダーリン復興」という思想史上の大事件に着目し、それが投げかけたハイデガーとベンヤミンへの波紋を通時的かつ学際的に追跡することによって、「哲学の外部=詩」という秘められた思想史的連関を究明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、20世紀前半のドイツ思想史研究として、貴重な歴史的資料を海外現地調査によって収集してきた。すなわち、ゲオルゲ派の「精神運動年鑑」等の専門古雑誌、後期ヘルダーリンを発見した文献学者へリングラートの遺著等、およそ1世紀前の稀覯本を渉猟することができた。また、マールバッハの国立文学文書館でハイデガーの自筆手稿も確認することができた。こうして得られた豊富な文献を活用しながら、哲学から文学にわたる学際的な新歴史主義的研究を遂行した本研究は、学術的にも貴重であると言えるだろう。本研究の研究成果は、学会発表、紀要論文、学術機関の専門論文で、さらにはネット上で広く社会に向けて公開されている。
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