研究課題/領域番号 |
16K02231
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学・芸術諸学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
加藤 有希子 埼玉大学, 教育機構, 准教授 (20609151)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 芸術と日常生活の融合 / 新印象派 / アナーキズム / 芸術祭 / 毒 / 麻薬 / ファルマコン / 仏教 / 孤独 / アメリカ美術 / 生命と非生命 / ブリジット・ライリー / 色彩 / 21世紀 / 芸術の無関心性 / VUCA / 経済活性化 / 政治的美術 / 地方創生 / 芸術と生活の融合 / さいたまトリエンナーレ / バリアフリー / 芸術祭ボランティア / 関係性の美学 / 現代アート / 消費文化 / 無関心性の美学 / コミュニティ・アート / 関係性の美術 |
研究成果の概要 |
本研究は、芸術と日常生活の融合が、実際には困難を極めることを、次の視点から明らかにした。①新印象派が信奉していたアナーキズムと幸福の観念が、美の追求とは一致しえないこと。②各地の芸術祭(さいたまトリエンナーレ2016、2017年の欧州での三つの芸術祭)の観察を通じて、日常生活と芸術の融合が、政治もしくは経済の問題に転嫁されていくこと。③芸術と日常生活の融合は、例えば「毒」を導きいれるような荒療治が必要なこと。「毒」は生死にかかわる「関心性」を芸術に注入する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
私達は芸術と日常生活の融合を夢想する。「日常生活に芸術が溢れていたら素晴らしい」、「芸術が日常生活者にも近づきやすかったら、もっといい」。しかし本研究は、実際には両者が歩み寄る難しさを示した。そうしたことは、2020年に始まるコロナ禍などの厳しい芸術環境において、補助金などを芸術につぎ込むことが、人々の賛意を得られないことからも分かる。しかし本研究はそうした相矛盾する芸術と生活の間に、「毒」のような架け橋も存在することを明らかにした。今後、さらなる研究が俟たれる。
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