研究課題/領域番号 |
16K02243
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学・芸術諸学
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研究機関 | 静岡文化芸術大学 |
研究代表者 |
奥中 康人 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 教授 (10448722)
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研究期間 (年度) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ラッパ / 西洋音楽受容 / 洋楽受容 / 金管楽器 / 文化変容 / 管楽器 / 消防 / 民俗音楽 |
研究成果の概要 |
この研究は、近代日本のラッパの実態を解明するための手掛かりとして、主に群馬県で用いられていた消防のためのラッパ譜と、明治初期における陸軍のラッパ譜に着目し、個々の楽曲について分析を行った。 群馬県の消防組に関係する1895年から1940年までのラッパ譜7点に収録された楽曲を分析した結果、軍隊ラッパ譜からの転用と消防のためにつくられた楽曲から構成されていることが判明した。また、明治十年代に用いられたと推定される陸軍のラッパ譜3点に収録された楽曲の分析によって、その7割はフランスのラッパ譜を原典としているが、3割は日本で創作された可能性が高いことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ラッパは、幕末明治期にもっともはやく入ってきたヨーロッパの楽器の一つであるにもかかわらず、日本への導入後の展開については、ほとんど何もわかっていない。 本研究は、明治十年代に用いられた陸軍のラッパ譜、および明治後期以降の消防ラッパ譜を調査したことによって、実際に吹奏されていたラッパ音楽の一端を明らかにした。 とくに、明治初期の陸軍がフランスのラッパ譜を用いたことを具体的に検証した点、そのフランスのラッパ譜が消防組を通して、群馬県のような地域にも伝播していたことが確認できたところに、大きな意義があると思われる。
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