研究課題/領域番号 |
16K02259
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
野田 由美意 北見工業大学, 工学部, 教授 (00537079)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 若きラインラント / ナチス時代のアートシーン / デュッセルドルフ / ナチス時代の展覧会 / ナチス時代のコレクター / 芸術と政治・社会 / ナチス時代の前衛美術 / ナチス時代の前衛美術作品の作品蒐集 / ナチス時代の画商 / ナチス時代の個人コレクター / ナチスの芸術政策 / デュッセルドルフの展覧会史 / 「若きラインラント」の活動 / 美術史 / ナチス時代 / デュッセルドルフ近代美術 |
研究成果の概要 |
「ナチスの美術政策」の問題を、1919年にデュッセルドルフで結成された前衛芸術家グループ「若きラインラント」の芸術家たちの活動、展覧会をめぐる問題、芸術家とコレクターとの関係から、具体的かつ多角的に考察した。つまり、①ナチスに抵抗した画家オットー・パンコックの木炭画連作《受難》の制作の背景、②ドイツ共産党員の立場からナチスに抵抗した画家カール・シュヴェーズィヒの線描画連作《シュレーゲル地下牢》の制作の背景、③「若きラインラント」の一見順応、あるいは進んで迎合した芸術家たちが、ナチス主催の展覧会に参加した背景、④「若きラインラント」の芸術家たちと個人コレクターの関係を分析し、研究発表を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「若きラインラント」はヴァイマル共和国時代における前衛芸術運動の重要な一拠点となったにもかかわらず、日本ではほとんど知られていない。本研究ではその美術史的評価を試みたと同時に、闇に埋もれてしまいがちなナチス時代の「若きラインラント」の芸術家たちの活動に焦点を当てることにより、ドイツ近現代美術史の新しい側面を明らかにした。また、ナチスの美術政策の問題が具体的に芸術家、展覧会主催者、個人コレクターそれぞれの視点から多角的に解明されたと同時に、「若きラインラント」メンバーの作品分析を通じて、芸術と政治・社会の関係、芸術のもつ批判的な力、芸術はなぜ必要なのかということが、改めて浮き彫りになった。
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