研究課題/領域番号 |
16K02268
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
下原 美保 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 教授 (20284862)
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研究分担者 |
山下 善也 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部文化財課, 主任研究員 (40463252)
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研究協力者 |
久家 孝史
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 住吉派 / 近世やまと絵 / 御用絵師 / 模写 / 絵画鑑定 / 近世御用絵師 / 松浦静山 / 新増書目 / 摸写 / 美術史 |
研究成果の概要 |
本研究では近世御用絵師における絵画制作のあり方を解明するため、松浦静山著『新増書目』に注目した。本研究で解明したのは以下の3点である。1点目は江戸後期の住吉派では古画の模写が蓄積されており、これらを情報源とした絵画鑑定にも定評があったこと、2点目は古画の模写は絵画制作のみならず、歴史考証学のビジュアル情報として松平定信を中心とする文人サロンで広く活用されたこと、3点目は宮廷や幕府の御用絵師の間で古画の模写は頻繁に貸借され、図像の共有がなされていたことである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、松浦静山著『新増書目』に記載された住吉派や板谷派の模写に関する記事と現存する模写より、江戸時代後期における模写が、絵画学習や古画の記録、保存以外にも、当時流行していた考証学的学問態度(諸事の根拠を明示して論証する学問態度)の中で、ビジュアル情報として活用されていたことが明らかになった。このことによって、近世における豊かなビジュアルカルチャーの一端を知ることができた。
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