研究課題/領域番号 |
16K02269
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 金沢美術工芸大学 |
研究代表者 |
水野 さや 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 准教授 (10384695)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 高麗 / 遼 / 金 / 舎利信仰 / 仏塔 / 経幢 / 仏頂尊勝陀羅尼 / 仏教造像 / 美術史 / 仏教学 / 東洋史 / 図像学 |
研究成果の概要 |
高麗の仏塔における仏教尊像の選択については、統一新羅8世紀後半以降の舎利信仰に対する理解の変容とともに、遼・金の仏塔にみられる陀羅尼の効力とその教理的理解を可視化する舎利信仰への変容が影響を与えていると推測された。 従来、高麗の仏教尊像に対しては、五代・宋との影響関係が活発に論議されてきた。しかしそれに加えて、東北アジアにおける仏舎利および仏塔信仰の発展過程において、五台山信仰の威光を受け継ぐ遼・金の仏塔・仏像も視野に入れて高麗の仏塔・仏教尊像を考察することも、重要な視点であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、高麗の仏像・仏塔にみられる遼・金の影響を、まずは遼・金の仏教造像を体系化することから始め、高麗の仏塔・仏像との総合的な比較考察へと展開させ、五台山の舎利信仰を介した塔のあり方、仏像の造形的特徴の形成について明らかにすることを目的として取り組んできた。従来、高麗の仏教美術に関しては、両宋との積極的な関連性の指摘に終始しており、仏塔や仏像に見られる宋以外の要素については、元との関わりにおいて取り入れられたと理解されてきた。このような研究の現状において、朝鮮半島から遼・金という別の視点を、特に仏塔信仰、仏舎利信仰の側面から促すことにつなげられる点が、本研究の第一の意義と思われる。
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